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2021.05.18ブログ

第8回日本眼形成再建外科学会開催のご挨拶

学会会長 鄭 暁東

愛媛大学医学部眼科 准教授

このたび、第8回日本眼形成再建外科学会会長を務めさせていただき大変光栄に存じます。まず、このような機会を与えてくださいました眼形成学会の理事、会員の先生方に厚く御礼申し上げます。また、愛媛大学眼科教室の白石教授をはじめ医局スタッフ、愛媛県医師会会員の皆様にもご協力頂くことに心より感謝を申し上げます。

私は角膜、屈折矯正手術も専門としており、“より良い見え方“を臨床診療のモットーとしております。よって今回の眼形成学会にふさわしいスローガンを、『Look Better, See Better』と致しました。よりよい眼形成、よりよい視機能というコンセプトです。超高齢社会に突入しつつある日本においては、加齢に加えコンタクトレンズ長期使用や内眼手術後の眼瞼下垂症が増加しており、眼瞼内反症や外反症に加えて眼瞼下垂は、もはや形成外科の分野としてだけでなく、眼科の一般外来でも毎日遭遇するCommon Diseaseといっても過言ではないと思います。これらの疾患は、単に歳のせいや外見の問題ではなく、目の違和感や見えにくさなどの訴えが多く、視機能(QOV)さらには生活の質(QOL)にも大きく影響します。今回の学会は、眼科の視機能回復と形成の審美向上という二つテーマをさらに融合させ、活発な議論のできる場を提供し、ご参加される皆様に新しい知見を存分に吸収して頂き、明日からの臨床「実践」に活かせて頂ければと思います。

コロナ禍の影響で今回の学会は一年延期となり、現在も感染の終息の見通しが立たない状況が続いており、最終的にWEB開催となりました。WEB開催は、通常の現地開催に比べて診療時間など仕事の都合や家庭の都合で、これまで参加できなかった先生方にも手軽にリモート参加することができ、オンデマンド配信も期間内であればいつでもどこでも視聴できるという大きなメリットがあります。このような非常事態がなければ実現できなかった新しい学会スタイルと言えます。

本学会の目玉プログラムについて紹介させていただきますと、まずは、アジア太平洋眼形成再建外科学会元理事長、世界のKakiでおなじみの愛知医科大学教授、柿崎先生の教育講演『眼形成領域の解剖~よもやま話』です。先生のライフワークでもある眼形成の解剖学と臨床への応用について、面白い話を聞けると非常に楽しみにしております。そして、特別講演にはSingapore National Eye Centerの著名なCHOO教授にご登壇頂き、『Finesse in Ptosis Surgery』と題して、眼形成の代表手術とも言える眼瞼下垂の術式や小切開手術のコツについてお話を頂くことになっています。

さらに、今回の大会から新しい試みとして、第一回『会長賞』を贈呈することにしました。一般講演より最優秀演題を選ばせて頂き、今後より多くの先生の参加、よりよい演題発表を期待したいと考えています。また、今回の集会より形成外科の先生にも参加しやすいように形成外科の専門医単位を取得できるようになりました。申請にご尽力頂いた理事長の野田先生、副会長の村上先生には、心より感謝を申し上げます。

最後になりますが、コロナ感染パンデミックで外出自粛の昨今、未曾有の事態での初取り組みとして日本眼形成再建外科学会をWEB開催で行うこととなり、できるだけ多くの先生方に参加頂き、皆様の日々の眼形成の診療に役立つ学会となりましたら幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

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